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49.奈々の滞在
2010 / 04 / 16 ( Fri )
49.奈々の滞在

 3月末、楓の木の巣箱にムササビが入っている。先月観察した時にもいた。ライブ

ビデオの映像から、奈々であろうと推測する。

49楓の奈々 2010.3.26のビデオ(楓の木の巣箱)

  大きなムササビだ。

  毛もフサフサしていて立派。

  ほとんど寝ていて動かない。

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49奈々耳割れ   録画テープを見続ける。

  やっと顔を上げてくれた。

 右耳が大きく割れている。奈々だ。

 (昨年2月の奈々のヒデオ映像(記事「21」参照)と比較)

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49奈々楓  写真で確認。  

  頭が平ら、いかつい顔、

  右耳も割れている(拡大し確認)。

  以前に撮った写真と比較。奈々と確信。

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 奈々は、昨年8月から見かけなくなったが、先月(2月)末に帰ってきた(1日だけの

滞在)。3月末の観察では、4日間ともこの楓の巣箱に寝起きした。奈々は2008年

3月生まれ、満2歳のオスである。 



 ところで、ムササビは、メスがなわばり(「けりあいなわばり」約1ha)を持ち、

オスはなわばりがない。オスの行動圏(約2ha)は重複し、オス同士で争いや追い

かけをする。オスは数頭のメスのなわばり内を自由に動き回る。なわばり内では、

どのオスに対してもメスが優位である。オスが菜食中の木へメスが来るとオスは

急いで去るし、明け方にオスが入った巣へメスが近づくとオスはその巣を明け渡す

(以上注1)。

オスメス一緒の巣穴には棲まない。平均1年2回、2匹/1回の子供を産み、子育て

はもっぱらメスのみである。


 子は性成熟するまで母のなわばり内に滞在する。滞在期間は息子が1年、娘が

1ー1.5年である。この期間中、母子はしばしば同居する。同じ腹の子ども同士

も、前に産まれた兄・姉とも仲がいい。息子が性成熟後も滞在する場合は、ときどき

同居するが、母の交尾日には交尾しない(注1)。

 「・・・若オスは、性成熟しつつあるときに、母親の行動圏の近くに定住する

成獣オスによって追い出されることが示唆される」とも報告されている(注2)。

 
 こう見てくると、2歳のオスである奈々が、母親悠のなわばりであるこの屋敷林

にいるのが不思議である。

 奈々は、生後6カ月(2008年9月)で母親悠と同居しなくなり、生後11カ月

(2009年2月)には右耳が大きく裂けた(近くにいる成獣オスにやられたもので

あろうか)。生後1年5ケ月(2009年8月)までこの屋敷林にいたが、見かけな

くなり、6カ月ぶりにこの2月末に戻ってきた。そして先月(3月)末、観察の4日

間、楓の木の巣箱に滞在した。

 この屋敷林は悠のなわばりであるが、悠とその子達以外のムササビは見かけたこと

がない。判明している最も近くいるムササビは、お寺(およそ800m南)のムササビ

である(ここに何匹いるか知らないが、本堂廂にムササビの出入穴が23ケもある)。

近くの山には適度な樹洞もなく、枝を丸めた「丸巣」もない。

 してみると、ムササビにとって、この近辺はあまり良い環境ではなく、突然の寒波

襲来で、自分の生まれ育ったこの屋敷森を思い出し、戻ってきたのであろうか。

    

 注1:川道武男  日本動物大百科 哺乳類Ⅰ ムササビ p98~ 平凡社1996年


 注2:川道武男 「ムササビの年2回の交尾日に影響する要因」哺乳類科学 39(1)
165-168, 1999 




 

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